WE ARE POLYHEDRA.

POLYHEDRAは沖縄県本島北部地域、「やんばる」における健康長寿および自然の恵みにおけるスペクトラムを対象に、企画・研究を行いながらそれぞれの根拠を掘り出し、人の豊かな生活の知恵を定義するための機関であり、同時に「村興し」を事業化する企業である。

POLYHEDRAとは多面体という意味。

様々な事象において、多面的に捉えて洞察し、時に多方面への論を発する。つまり、創造性や感覚を一辺倒な考えに捉われないという意志である。それは風情や情緒を科学的に検証してみることであったり、AIなどの超技術において感情面で見解するというような考えに起源する。

我々は「POLYHEDRA」という意識をもって、大宜味村を中心に自然に最も近い生活圏の人々の営みの知恵から生まれるコミュニティ、そして神事における人々の拠り所である精神、台風などを含めた気象事情など多岐に渡って垣根のない研究視野による端書きである。


 

 

大宜味村。
この地の静けさには人間の心に投げかける何かがある。
それは、人であることの再認識だ。
 
「私はただの人であり、そして個性である。」
 
我々は幾重にも張り巡らされた個としての感情によって出来ている。
喜びも悲しみも全てが人としての存在を定義するものであり、その想いの形を抱くことで個性となりえる。しかし人間は密度社会の中で、あまりにも近い互いの距離に、個性は埋れては這い上がることを繰り返す。這い上がるための体力だけを求め、生活の中の紛い物に疑心すら抱かなくなってゆく。
 
この地は「人に帰る」場所であり、過去の悲しみや悔しさなどを含む己の小ささをまざまざと見せつける場所だ。
 
ただ、人であることを歓び謳う。それがこの地の全てだ。
 
その境地は、実はそこら中に存在する。
この地は単に分かりやすく美しい自然と穏やかな人々の暮らしが視界に飛び込み、そして静寂な時間を与えてくれるだけである。
 
その境地の経験は、願わくば自由と平和に満ちた新しい世界を構築することに回帰すると信じる。
「人としての回帰」。