A small village in North Okinawa

沖縄本島北部「やんばる」と呼ばれる地に位置し、東シナ海に面したその村は、北緯26’36”〜43”、総面積63.55kmで人口約3,000人の小さな村である。総面積の76%を森林に囲まれ、村中央付近には標高300mの山々が連なり、大小17の河川が流れている。村内には17の集落が存在するが、大半が海岸沿いの僅かな平地にある。かつては16,000人超がこの村に住まっていたが、都市部への出稼ぎ移住時代の煽りによって現在に至る。琉球王朝時代から沢山の歴史・文化が育まれ、偉人も多く出生していたこともあり「人材を以って資源と為す」という村是が住まう人々の心の支えとなっている。
 

 
Recognized by longevity
 
大宜味村は、「長寿の里日本一」を宣言している村である。その宣言に対して、科学的根拠は発表されていない。しかし、2020年現在、確実に健康長寿としての姿が今まさに目の前に事実としてある。80歳どころか、90歳や100歳前の老人が集落内を普通に歩き、食卓で家族と団欒し、そして陽気に踊り出す。統計上ではあるが、ガンや認知症などの発生率も低い。ナショナル・ジオグラフィックによる健康長寿に生きる人々の住む地域「5つのブルーゾーン」にも認定されており、健康長寿の定義を求めて国内外の学者が定期的に訪れるということでも知られている。また、2019年に村民の生活を基軸とした、「生きがい」が健康長寿の根本であると見解した書籍「IKIGAI」がスペイン作家によって欧州で出版され、世界中にバイブル要素として影響を与え、本を片手に多くの海外ツーリストが訪れるようになった。
 

 
良質な歴史・文化と豊かな自然環境を持つ大宜味村には、人々の暮らしという大いなる知恵が存在する。